こんにちは、 id:rokuokunです。Rubyist ではありません。
先日4月16日から19日の三日間にわたって愛媛県松山市で開催された RubyKaigi 2025 に参加しました。 このエントリーではその振り返りとして松山の話と食べ物の話をします。 わずかに技術の話もします。
きっかけ
ある日のオフィスにて...
RubyKaigi 行きたいっすね〜😁
スポンサー企業の学生支援あるからそれで行けばええやん
つ https://scrapbox.io/ruby-jp/RubyKaigi_2025
こうして id:Pasta-K さん経由で学生支援の存在を知りました。
ひとまず一番最初にリンクされていたピクシブ株式会社さんの学生支援に作文して応募しました。
無事通ったのでヨシ!!行くぞ!!ありがとうございます!!!という気持ちでやっていきます。
ちなみに RubyKaigi に参加するモチベーションですが、僕はプログラミング言語の話が好物だったのでその話が聞きたいということと、Ruby コミュニティを知りたいという2つがあります。 Rubyに関する知識がほぼない状態だったので、どんな情報であれ持って帰ることが出来ればいいなという狙いもあります。 ついでにツールチェーンやエコシステム周りの話も大好物なので最近の Ruby 事情を知れたらいいなとも思ってました。
スケジュール
こんな感じで予定を組みました。
日付 | やること |
---|---|
5/14 22:00 | 京都駅前カラオケで前泊 |
5/15 6:00 | バスで伊丹空港まで移動 |
5/15 9:10 ~ 10:00 | 伊丹空港から松山空港まで移動 |
5/15 | Day 0 |
5/16 | Day 1 |
5/17 | Day 2 |
5/18 | Day 3 |
5/19 | Day 4 |
5/19 19:20 | 松山空港から伊丹空港まで移動 |
会期中に観光する時間はないのと、Day 4 は体力がなさそうという理由から前泊している Day 0 に観光をすることにしました。 そのため午前中に松山に到着できるように予定を組んでいます。
また、Day 0 の飛行機に間に合わせるには朝早起きをする必要がありましたが、前日をカラオケ泊とすることで早起きを回避することに成功しました。
Day 0
この日はおおよそ観光日です。 RubyKaigi の Pre Check-in を MUST 要件として、松山城と道後温泉に行くことを SHOUD 要件とします。
松山空港には RubyKaigi のバナーがありました。歓迎ムードがあっていいですね。 毎年設置していそうな予感がありますが、僕は今回が初参加なのでわかりません。知っている Rubyist の方は、はてなブックマークか Twitter で教えてください。
ちなみに、その横には謎のみかんジュースタワーがあってなかなか迫力があります。 みかんジュースタワーについては本物のみかんジュースを垂れ流しているわけではないので安心できそうです。
まず Pre Check-in のために会場に行きますが、ここで 16:00 から受付であることを失念していたため、先に松山城に向かうことにします。
Pre Check-in は16時からということを失念していた#rubykaigi
— rokuo (@rokuosan_dev) 2025年4月15日
松山城までは徒歩ではなくロープウェイもしくはリフトを使います。 直前に寄り道したお店のスタッフから「リフトの方が楽しいですよ」と有益情報をいただいたのでリフトに乗ることにしました。
実際風を直接感じられるのでよかったです。僕からもリフトをオススメしておきます。
リフトで登った先からは翌日の Official Party で使われそうな会場を見ることができました。
道後温泉には、本館ではなく別館の飛鳥乃湯泉に入浴することにしました。 別館であっても道後温泉ではあるので、これで今日のSHOULD要件を全て達成したことになります。
写真は忘れましたが、この後再度会場に向かい、Pre Check-in を行ったため、本日の要件は全て満たすことができました。お疲れ様でした。
ちなみに Drinkup には SmartHR さんが主催されているところに参加しました。 鯛を大量に摂取できていいですね。
これは昨日のDrinkup
— rokuo (@rokuosan_dev) 2025年4月15日
ちょうど鯛をいっぱい食べたい気持ちだったので最高でした!#rubykaigi2025_smarthr pic.twitter.com/u6WLNuDPsa
Day 1
この日は以下のセッションを聴講しました。
- Between Character and Character Encoding - RubyKaigi 2025
- Introducing Type Guard to Steep - RubyKaigi 2025
- Automatically generating types by running tests - RubyKaigi 2025
- State of Namespace - RubyKaigi 2025
- TRICK 2025: Episode I - RubyKaigi 2025
ima1zumi さんの「🧑🧑🧒を IRB に入れると異常終了することを Reline に Issue を投げたら自分でなおせと言われて直した」という話がインパクトあっていい話でした。今回のセッションのおかげでインド系の文字をグッと睨み続けることができました。
Steep における Type Guard の話や、テストの実行内容から型情報を生成する話など、今回は型にフォーカスして聴講しました。
TRICK は謎技術で謎行為をする謎コンテストです。 発想力と実装力が凄まじく、インターネット死語で言うならばなぜベストを尽くしたのかという感想でした。
TRICK 発表中に見覚えある名前があるなと思ったら超絶技巧プログラミングの人じゃん!と気付き一人で盛り上がってました。
今回の Official Party は城山公園 やすらぎ広場というところで開催されました。広い。
Day 2
この日は以下のセッションを聴講しました。
- Performance Bugs and Low-level Ruby Observability APIs - RubyKaigi 2025
- Dissecting and Reconstructing Ruby Syntactic Structures - RubyKaigi 2025
- ZJIT: Building a Next Generation Ruby JIT - RubyKaigi 2025
- Writing Ruby Scripts with TypeProf - RubyKaigi 2025
- Speeding up Class#new - RubyKaigi 2025
- LT - RubyKaigi 2025
どれもわからないねぇ...と思いながら聞いていました。 体感 ZJIT のセッションがキーノート以外で一番人が多かったような気がしていて、みんな注目しているんだなと実感しました。 わからないなりにも ZJIT の作者が ZJIT にかなりの自信を持っていることはわかったのでヨシとします。
LTでは「Making a MIDI controller device with PicoRuby/R2P2」の発表がとてもインパクトがありました。 音の出るセッションは、一音目が流れ出した瞬間に空気が変わるのが実感できるのでとても面白いですね。
夜は codeTakt さんの Drinkup に参加して、なぜか参加者の方からルービックキューブをいただくという謎体験をしました。
. @yancya さんから頂いたルービックキューブを揃える会をしてます pic.twitter.com/vtlV1QRHqQ
— rokuo (@rokuosan_dev) 2025年4月17日
Day 3
この日は以下のセッションを聴講しました。
- Ruby Committers and the World - RubyKaigi 2025
- Road to Go gem - RubyKaigi 2025
- Porting PicoRuby to Another Microcontroller: ESP32 - RubyKaigi 2025
- On-the-fly Suggestions of Rewriting Method Deprecations - RubyKaigi 2025
- Matz Keynote - RubyKaigi 2025
噂で聞いていた「Ruby Committers and the World」ですが、コミッターの方がずらりと壇上に並ぶので予想以上に迫力がある感じでした。 実際に議論している様子はなかなか見ることができないので貴重な体験だったなと思います。
Road to Go gem では Go で Gem を書けるようにラッパーを作ったという話で、CとGoでの型バインディングなどさまざまな問題もありつつも自動生成できるところはそれに頼って、できない部分は自力で修正するという根性で解決していてよかったです。
On-the-fly Suggestions of Rewriting Method Deprecations の発表では、deprecated された関数を自動で書き直したりアラートを出すといったライブラリを作成したという発表でした。 (Pharo という言語にある deprewriter というものを参考に作成されたそうですが、まず「Pharo ってなんですか...」という疑問がありました) テストが十分に行われているプロジェクトにおいてはすぐに導入できそうなもので、ライブラリのバージョンアップなどで大活躍しそうだなと感じました。
最後のKeynote、Matz Keynote ではなんと Matz が手を広げながら奈落からの登場するハリウッドさながらの演出で涙無しには見られませんでした。 「Programming Language for AI age」というテーマで考察を広げ、やっぱり Ruby なんじゃないかという話は Matz 本人は牽強付会と言いつつもまぁ確かにそうだよなと頷ける部分はありました。
Keynote の最後に30周年を記念して Ruby 4.0 をリリースしますという発表がありました。 Ruby 4.0 では experimental ではありますが namespace が導入される予定だそうです。 また、一度 JIT コンパイルした結果を保存する仕組みが実装されます。 (何もわかってないですが、Saving Compiled Code が導入された後は Pre Compiled のようなことをして高速化を図るみたいなことがあるんでしょうか。 有識者の方、ぜひ教えてください。)
ちなみに Drinkup はさくらインターネットさん主催のところに参加しました。
(ピクシブさんの RubyMusicMixin 2025にも参加したかったのですが年齢制限のため断念...。)
Day 4
Day 4 はいい感じに松山を楽しむことを目標として行動しました。
朝イチは事前に申し込んでいた hacomonoさん主催のクロスフィット体験会に行きました。楽しく運動できて楽しかったです。
Wellness up! Morning CrossFit at RubyKaigi Day4 終了しました!
— hacomono Developers / hacomono プロダクトチーム公式 (@hacomono_Dev) 2025年4月19日
皆さん本当にナイスガッツでした👍@yfractal @bash0C7 @hetare70914 @h2z @ymneet
今回はクロスフィット松山様に全面協力いただきました。お近くにお住まいの方は、体験にお越しください!#rubykaigi #rubykaigi_hacomono pic.twitter.com/HWlhWZuTfh
hacomonoさんのクロスフィット体験会、楽しかった分筋肉が破壊されるという画期的システムで良かった。
— rokuo (@rokuosan_dev) 2025年4月20日
筋肉の痛みと共に記憶が叩き起こされるのでオススメです。(今日一日中筋肉痛とバトルしてた)#rubykaigi #hacomono
フィットネスの後は温泉に行くか!ということで道後温泉に行きました。 やっぱり風呂上がりに瓶入りの牛乳があるとテンションが上がりますね。
#rubyfriends #rubykaigi @ioquatix
— Retasusan (@retasusan_510) 2025年4月19日
Dogo onsen!!! pic.twitter.com/n8xwSpvheL
松山やり残したことリストを消化するべく、噂に聞いていた DD4D というクラフトビールとアパレルを掛け合わせたお店に行きました。
Rubyist が続々と集まり出したのはなかなか面白い体験でした。 (Rubyist 同士は惹かれ合う、もしくはコミッター同士は惹かれ合う)
Rubyist増えた! #rubyfriends #rubykaigi pic.twitter.com/cNOuNWkpoT
— joker1007 (アルフォートおじさん) (@joker1007) 2025年4月19日
まとめ
初めての RubyKaigi でしたが、圧倒的な熱量でとても楽しかったです。 ここにも書ききれないことが大量にあって最高体験でした。
来年の RubyKaigi までには堂々と Rubyist が名乗れるようになっておきたいですね。 とりあえず地域 Ruby コミュニティに積極的に参加しようと思ってます。近くだとKyoto.rbとKyobashi.rb、関西Ruby会議あたりなので、そこから攻めていこうと思います。
型システム周りのトピックが個人的に興味があるので、ストレッチゴールとして次回までにRuby型システム観光名所案内ができることを目標に掲げておきます。
支援してくださったピクシブさんをはじめとして、廊下やスポンサーブース、Drinkup など会期中に出会ってお話ししてくださった皆さん、本当にありがとうございました!! 来年の RubyKaigi も参加する予定なので、またお会いした際はよろしくお願いします!
最後にピクシブ法被を着て見るからに楽しそうな僕の写真をおいておきます。
Special Thanks
今回はピクシブ株式会社さんの学生向けの参加支援制度を利用して参加しました!ありがとうございます!!
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